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★国税庁「年末調整アプリ」は使える!

こんにちは、大阪南船場の「お節介」税理士@野口たかしです。

今日は久しぶりの雨。明日からは、相当寒くなるみたいですね。



11月は、会計担当者が憂鬱になる時期⁉


会社の会計担当者は、11月になると憂鬱な時期になるのではないでしょうか?

社員の年末調整をしなければなりません。

平成30年度の税制改正で、所得金額調整控除という制度が創設されて、非常にややこしくなっていますし。

私もサラリーマン時代、年末調整の様式(エクセル)に入力していましたが、字が小さいし、これでホントに合ってるの?みたいな感じで、会計担当に渡していました。間違っていれば、担当者から連絡があり、訂正させられたり・・・。

会計担当も、従業員が多ければ、チェックも大変です。



国税庁が無料ソフトを開発した!


さて、国税庁では、e-Taxや「確定申告書等作成コーナー」など、過去からICTを活用した施策に取り組んでおり、本年新たに、年末調整アプリの提供が開始されました。 

当然、無料

これからは税理士さんに頼まなくても、年末調整の手続ができるようになる!?


2021-11-22 (3)

具体的な内容は、国税庁のHPをご覧ください。 

年末調整手続の電子化に向けた取組について

https://www.nta.go.jp/users/gensen/nenmatsu/nencho.htm


アプリは、PCだけでなく、従業員に操作させることを前提に、スマホにも対応しています。

入力画面は対話形式になっていて、これなら従業員も簡単に、年末調整関係書類(データ又は紙)を作成できると思います。

また、マイナポータルと連携して、各種控除が自動で入力されます。

従業員が作成したデータを取りまとめる会計担当者用のメニューも用意されています。

丁寧なマニュアルもあるので、比較的導入は楽ではないでしょうか。



源泉徴収票の作成は、ベンダーソフトとの連携

ただ、作成したデータから源泉徴収票を作成することまでは出来ず、ベンダーが販売している給与計算ソフトにデータを連携させることで源泉徴収票を作成する流れになってます。

例えば、「弥生給与」では、連携ツールが提供されています。

年調ソフトを利用して年末調整をする場合は?

https://www.yayoi-kk.co.jp/lawinfo/nencho/nenchosoft.html



国税経験者からの一言

平成14年、私は国税庁に出向し、「確定申告書等作成コーナー」を開発しました。国税庁が初めて提供したアプリだと思います。

納税者に無料で提供するので、「税理士の業務(商売)を圧迫するのではないか」といった心配もあり、当時、税理士会に説明に行ったのが懐かしく思われます。お陰様で、今や、最強の確定申告アプリに成長しました!

あれから20年以上が経ち、年末調整まで無料でできるようになったということで、隔世の感があります。

今後も、マイナンバーカードの普及とともに、もっともっとICTサービスが充実されることを祈念しております。