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★自計成りの強い味方!? やよいの白色申告

こんにちは、大阪南船場の「お節介」税理士@野口たかしです。


確定申告期も終盤となり、そろそろ桜の開花の知らせが届く今日この頃。

でも、花冷え。ここ数日、気温が下がって寒いですね。

まっ、週末には暖かくなるようですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか?


さて、以前のブログで、自己開発の会計ソフトを紹介しました。

確定申告期、大御所の会計事務所の応援で、クライアントから預かった「手書きの帳簿」と領収書等から、自己開発の会計ソフトに打ち込んで決算書を作成する作業を経験させていただきました。

自慢ではないですが、自己開発の会計ソフト、結構使えました!


が、今時、「手書きの帳簿」って、どーなんでしょう。

できれば、クライアントに、日々の取引をパソコンに入力していただいて、税理士事務所としては、確定申告期に、そのデータと領収書等をチェックして決算書を作成した方が効率的ですよね。


ということで、今回は、「やよいの白色申告」を使ったクライアントの自計成り促進法を考えてみましたので、ご紹介したいと思います。



「やよいの白色申告」は、永久に無料で使える!


私自身、「やよいの青色申告(クラウド)」を使っていました。

初期登録から1年間は無料で使えます。が、1年過ぎれば、使用料が発生します。

一方、「やよいの白色申告」も提供されていて、こちらは、ずーっと無料で使える!

弥生会計さん、大盤振る舞いですね♪


ただし、やよいの「青色」と違って「白色」は機能制限があります。

・ 複式簿記ができない。

・ 当然ですが、青色決算書は作成できない。収支内訳書のみ。

・ 他の会計ソフトに取り込むためのデータダウンロードができない。


でもでも、例えば、今まで手書きで帳簿をつけていた人が、入門用にパソコン会計するには十分な機能を備えていると思います。

しかも、パソコンだけでなく、スマホでも入力できるんです!

スマホから「弥生申告」というアプリをダンロードできます。このアプリは、やよいの青色・白色共通のアプリで、無料で使えるんです。


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わかりやすいアイコンが用意されていて、よく使う経費をメイン画面に配置させることができます。


更に、「弥生レシート取込アプリ」を追加でダウンロードすると、レシート等をスマホで撮影すると、その画像を基に取引先や金額をOCRの上、勘定科目まで分析して取り込んでくれます!


Screenshot_20220324_102..


いかがでしょう。

今時、パソコンを持っていない方も多いですし、いちいちパソコンを起動して入力するより、スマホでちゃちゃっと入力できるのが便利ですし、これなら、クライアントに帳簿をつけていただけるインセンティブになるのではないでしょうか。



PDFで出力した「取引帳」をエクセルに変換!


スマホで記帳したデータはクラウドで保存されますから、パソコンで、そのデータが反映されます。

そして、その内容は、「ダウンロード」ボタンを押すことで、「取引帳」がPDFとして出力することができます


一方、冒頭申し上げたとおり、やよいの「青色」の場合は、CSVデータで出力される機能がありますので、会計事務所で使っている「弥生会計」に、そのデータを取り込むことが可能。


白色」の場合はPDF出力だけなので、「弥生会計」などの会計ソフトに、そのまま取り込むことができない・・・。

そこで私は考えた。

PDFファイルをエクセルファイルに変換すれば、データによる活用が可能になるのではないかと。


そこで、利用するツールが「I LOVE PDF」というサイトです!


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トップページの一番右側に「PDFからExcel」というメニューがあります。

そこをクリックして、変換したいPDFファイルを選べば、自動的にエクセルファイルに変換することができるのです。


まずは、元のPDFファイル(「摘要」欄は、マスキングしています。)

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次に、エクセルに変換したファイル


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いかがでしょう。

PDFファイルには、表題の「取引帳」などのヘッダが表示されていますが、エクセルファイルには、ヘッダ部分が自動的に削除されて、連続したデータとして変換されています。



会計事務所での活用方法


クライアントに記帳をさせる=自計成りさせる方法としては、有料の会計ソフトを使っていただき、会計事務所の会計ソフトと連携させるのが一番だと思います。

その点では、「やよいの青色申告」が一番オススメかと。


ただ、小規模事業者やフリーランスの方にとっては、有料の会計ソフトを使うのはハードルが高い面もあります。

まずは、無料である「やよいの白色申告」で、クライアントご自身で記帳する習慣を身に付けていただき、慣れれば「やよいの青色申告」に移行する。

あるいは、業種によりますが、日々こまごました「現金取引」のみ、やよいの白色申告に入力してもらい、決算期には、他の取引(銀行取引等)を加味して、複式帳簿を完成させるという方法もアリかと思います。


白色」を使う場合の会計事務所での活用方法としては、

・ クライアントは、日々、スマホで記帳

・ 会計事務所では、パソコンでクライアントの記帳内容を確認

(PDF⇒Excel変換⇒会計ソフトに取り込み)

・ 確定申告期に、スマホで記帳された取引に係る領収書等をチェックして、決算書等を作成


いずれにしても、やよいの「青色」「白色」どちらも、スマホアプリで簡単に記帳できるのが最大のメリット!

実は、私も、このスマホアプリを使わさせていただいております(笑)



国税経験者からひと言


私も経験しましたが、記帳代行型の会計事務所も、依然として多いのかもしれません。

年イチで、年明けに、ごそっと領収書等を預かって、1年間分の記帳を起こし、決算書を作成する。。。


先日、税理士法が改正され、「税理士の業務の電子化等の推進」が盛り込まれました。

また、今後、電子帳簿等保存法による「電子データの保存義務」や、インボイス制度の導入も予定されていることからも、クライアントの自計成り⇒会計事務所の電子化・効率化に取り組んでいく必要があると思います。


今回、やよい白色申告(PDF)⇒Excelに変換する方法をご紹介しました。

私が開発中の会計ソフトについても、その変換したデータを取り込み、月別集計表、青色決算書まで作成できるよう改修したいと思っています。乞うご期待!(^^)/